私はよく見知らぬおじさんに話しかけられます。
散歩しているといきなり「安保法案どう思う?」とか急に聞かれる。
美容師やショップ店員のビジネストークには無愛想に返してしまうけど、
タクシーの運転手さんなんかの話には、疲れていても相手をしてしまいます。
おじさんはビジネスじゃなくて話したくて話していると思うから。
長距離の乗り合いタクシーに乗ったときは、3時間かけて運転手さんの生い立ちから奥さんとのなれそめまで聞いてしまいました。
特に印象深いのは沖縄のおじさんです。
沖縄のおじさんは、超ぶっきらぼうか、超人懐っこいか、両極端な気がします。
シャイで可愛い感じの人も居るけど、かしこまった硬い感じの人は居なくて、
ホテルマンですら、どことなく隙があり親しみを感じます。
観光していると「何見てるのー?」「いい写真撮れたー?」と一声かけてくれる人が沢山居ます。
それは彼らの挨拶らしく、大抵話し込むこともなくそのまま風のように去って行きます。
何度目か一人で石垣島に行って、飛行機の待ち時間を潰そうとカフェに入った時のこと。
お客は私ひとりだったけど、しばらくすると作業服を着たおじさんの集団がどやどやと入って来て、他の席を全部占拠しました。
おじさんたちは怒鳴るような大声で私に分からない島の言葉で話していて、なんかこっちを指差して笑ったりしていて、私は外国人になったような心細い気分で縮こまってました。
すると一番怖い顔をしたおじさんが、自分の注文したケーキを突然私のテーブルに持って来て
「ひとりでさみしいでしょー? 俺顔は怖いけど心はやさしいんだー 食べな食べなー^^」
他のおじさんも「これ読みな」と観光雑誌を私の机にポイっと置いて行ったり。態度はものすごいぶっきらぼうだけど…。
そしてやはりそれをきっかけに話し込むとかではなく、「いい旅しなよー^^」と、嵐のように去って行きました。
宮古の農家の方々らしい。
本土で見知らぬ男の人がケーキをおごってくれたら、絶対に下心のある変な人だと思うけど、
ケーキを食べながら、おじさんの親切心と、べたべたしない人懐っこさに感動しました。
そういえば二十歳くらいの時に初めて沖縄行ったときも、タクシーのおじさんと仲良くなって、一緒に飲みに行ったっけ…。
出会った人がたまたま素敵な人ばかりだったのかもしれないけど、
沖縄のおじさん、好きです。
というわけで、10月28日のWINGS「人魚王子」最終回掲載予定です。
メトセラ福袋も今月末まで応募可能です。
また後日単行本の予定などお知らせに来ます。
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